裁判員裁判:殺人罪の女性被告に無罪判決 静岡地裁支部 毎日新聞 201122日 1715

Note: No English Newspaper Coverage. JIADEP Summary: Kanehara Chiemi, 43 year old woman, was found not guilty of murdering her 69 year old common law husband. The prosecution demanded a 13 year sentence, and the jury found that the death was a matter of self-defense. The prosecution abandoned appeal and this is the first instance of a confirmed verdict of "not guilty" for a murder charge under the saiban-in system (quasi-jury system.)
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裁判員を務めた6人のうちの3人が判決後、記者会見に出席し公判を振り返った=浜松市中区の静岡地裁浜松支部で2011年2月2日午後5時半ごろ、代表撮影

 同居男性を刺殺したとして殺人罪に問われた浜松市の会社員、金原智恵美被告(43)の裁判員裁判で、静岡地裁浜松支部(北村和裁判長)は2日、無罪(求刑・懲役13年)を言い渡した。判決は「就寝中にナイフで襲われており、精いっぱい抵抗しなければ被告が被害者となっていた可能性がある」と述べ、裁判員裁判で初めて正当防衛の成立を認めた。  判決はまず事件時の状況を、被告の供述や遺体の傷の鑑定などから「消灯した暗い部屋で就寝中の被告を、ナイフを手にした被害者が馬乗りになり襲った。被告は落ちていたナイフを偶然つかんで抵抗し、もみ合いになり刺した」と認定した。  その上で争点の(1)殺意の有無(2)正当防衛か否か--に関し、遺体の傷が多数あり「途中から自分がつかんでいるのは刃物かもしれず、相手が死ぬ危険が高いことも分かっていた」と殺意は認定。だが「命の危険を感じたのは当然で、やみくもにナイフを振り回すなどしたのは、やむを得ず身を守るため許される範囲」と指摘。弁護側の主張通り、正当防衛で無罪と結論付けた。  検察側は「身動きができなくなった後も被害者を攻撃した」などと主張したが、判決は「傷の状況と合わない」と退けた。  裁判員裁判の全面無罪判決は5件目で、殺人事件では鹿児島地裁(10年12月)に次ぎ2件目。裁判員6人中3人(男性1人、女性2人)が判決後に会見し、30代男性会社員は「検察側の証拠に断定できないものがあった。『疑わしきは被告人の利益に』との考えで判断した」と述べた。  金原被告は09年12月、浜松市東区のマンションで、内縁関係にあり同居していた人材派遣会社経営の梅木功男さん(当時69歳)を刺殺したとして起訴されていた。【仲田力行】  静岡地検浜松支部の大西平泰支部長 裁判員の理解を得るため最大限の努力をしたが認められなかった。

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裁判員裁判:殺人罪の被告に無罪判決 静岡地裁支部

 浜松市東区市野町のマンションで09年12月、人材派遣会社経営の梅木功男さん(当時69歳)を刺殺したとして殺人罪に問われた内縁の妻の会社員、金原智恵美被告(43)の裁判員裁判で、静岡地裁浜松支部(北村和裁判長)は2日、無罪(求刑・懲役13年)を言い渡した。  弁護側は公判で「殺意はなく、ナイフを持った梅木さんに暗い部屋で馬乗りにされ、身を守るために抵抗した」として正当防衛を主張し、無罪を訴えていた。  裁判員裁判の全面無罪判決は5件目で、殺人