Kitayama Arson Case
北山
Court acquits man accused of arson
March 31, 2007

OSAKA — The Osaka District Court on Friday acquitted a 33-year-old man who was accused of starting a fire at an apartment building in which two people died, dismissing the credibility of his confession.

Tomoya Kitayama was arrested for the alleged arson attack in the city of Osaka in May 2005 and told investigators he had set fire to the apartment building to express his disgust. However, he later denied the allegation in court. Judge Munehisa Sugita said the police conduct exemplified a "vicious investigation that depended on confession while disrespecting material evidence." Sugita suggested it was possible that the fire was caused by electrical trouble. Prosecutors sought a sentence of 18 years.

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アパート火災、放火自白の被告に無罪判決大阪地裁
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302025分配信 読売新聞


大阪市北区で2005年5月、アパートが全焼して住民2人が死亡した火災があり、自室に放火したとして現住建造物等放火罪に問われた元風俗店員北山知也被告(33)の判決が30日、大阪地裁であった。

 杉田宗久裁判長は「電気的トラブルによる出火の可能性を否定できない」として無罪(求刑・懲役18年)を言い渡した。杉田裁判長はこれまでの公判で取り調べの違法性を指摘し、自白調書の証拠採用を却下していたが、判決の中で改めて「自白に頼り、物証を軽視した悪(あ)しき捜査の典型」と批判した。

 火災は、05年5月27日午前5時ごろ発生。大阪市北区本庄東のアパート1階の北山被告の部屋から出火、木造2階建て延べ約150平方メートルを全焼し、焼け跡から男女2人の遺体が見つかった。大阪府警が同日、北山被告を逮捕。仕事のうっぷんを晴らすため自室の布団にライターで放火したとして、大阪地検が起訴した。

大阪市北区で2005年5月、アパートが全焼して住民2人が死亡した火災があり、自室に放火したとして現住建造物等放火罪に問われた元風俗店員北山知也被告(33)の判決が30日、大阪地裁であった。

 杉田宗久裁判長は「電気的トラブルによる出火の可能性を否定できない」として無罪(求刑・懲役18年)を言い渡した。杉田裁判長はこれまでの公判で取り調べの違法性を指摘し、自白調書の証拠採用を却下していたが、判決の中で改めて「自白に頼り、物証を軽視した悪(あ)しき捜査の典型」と批判した。

 火災は、05年5月27日午前5時ごろ発生。大阪市北区本庄東のアパート1階の北山被告の部屋から出火、木造2階建て延べ約150平方メートルを全焼し、焼け跡から男女2人の遺体が見つかった。大阪府警が同日、北山被告を逮捕。仕事のうっぷんを晴らすため自室の布団にライターで放火したとして、大阪地検が起訴した。
最終更新:3302025

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証拠採用却下:放火事件被告の自白調書 大阪地裁
毎日新聞 200624日 300

 昨年5月に住民2人が死亡した大阪市北区のアパート火災で、自室に火をつけたとして現住建造物等放火罪に問われた北山知也被告(32)の公判が3日、大阪地裁であり、杉田宗久裁判長は「被告は警察の過酷な取り調べに耐えかねて自白した」として北山被告の自白調書に信用性はないとし、証拠採用を却下した。北山被告は逮捕前の取り調べで放火を自供したが、杉田裁判長は「出火原因として漏電も排斥しきれなかったのに、放火と決めつけた。悪しき見込み捜査とのそしりは免れない」と大阪府警の捜査を厳しく批判した。
 火災は昨年5月27日、同区本庄東1の木造2階建てアパートが全焼、1階の北山被告の部屋が火元だった。北山被告は当初、府警の調べに「ホットプレートの漏電が原因かも」などと話したが、その後、「仕事のうっ憤を晴らすためライターで放火した」と自供して逮捕された。
 公判段階で北山被告は「警察官に耳元で『とぼけるな、白状せえ』と怒鳴られたり、髪をつかまれたりし、うその自供をした」と無罪を主張。火災時は「焼き肉をしようとホットプレートの電源を入れたが寝てしまい、気がつくと煙が出ていた」と説明。一方、取り調べ警察官は証人尋問で「大声で『正直になれ』としかるように言ったり、肩を組んだりしたが、被告の心を開いてやらなければとの思いから。穏当なもので暴行、脅迫ではない」と主張していた。
 杉田裁判長は「出火原因が分からないのに、刑事の勘のみに頼り、被告の言い分に耳を貸さなかった。任意同行の被告に、肩を組んだりしかりつける口調で話すのは常軌を逸している。明らかに違法で黙秘権も侵害している」とした。さらに、火災の半年前にもホットプレートのコンセントから煙が出た▽燃焼実験でも自供のように燃えなかった▽自供の放火状況だとよく燃えるはずの部分が焼け残っている−−などの点も指摘。動機についても「仕事でいくらストレスがあっても、唯一の自宅に火をつければ帰る家がなくなる。精神的に異常もなく自殺願望もない被告が、ストレスで自宅に放火するのは不自然だ」と述べた。【和泉かよ子】